V・ファーレン長崎FW鈴木武蔵(24)が柏レイソル戦で、リーグ戦では5月12日の名古屋グランパス戦以来10戦、3カ月ぶりの今季6点目を決めたが、チームは4連敗を喫した。試合後「ようやく取れたことはうれしいですけど、逆転されるのが、ちょっと早かった。1点じゃ足りないし、取った後の、自分たちの戦いが出来ていなかった」と悔しさをにじませた。

前半11分、右後方からMF島田譲が放った浮き球パスに反応すると、持ち前のスピード全開DF2人の間を抜けて、右足で1トラップして、そのまま右足を振り抜いた。自分の最も得意な形でのゴールに「全然、迷いはなかった。ただゴールに思い切り打つだけだった」と振り返った。

元日本代表FWの高木琢也監督(50)からは、FWとしての観点から、特に精神面でゴール前の落ち着きが必要だと指導されてきた。持ち込む形までは完璧ながら、最後で決めきれない課題があったが、決められなかった1戦、1戦で自分と向き合い、良い形は作ってきた。「どの試合もチャンスはすごいあったし、良い形は作ることが出来ていた。今日は枠内に入れることだけ集中した。まだ6点…2ケタは決めたい」と手応えを口にしつつも、満足はしなかった。

チームは、高木監督が就任しJ2に初参戦した13年以降、リーグ戦で初の4連敗を喫した。鈴木は「チームのために、点を取らないといけない。チームとして、やらなければいけないことをしつつ、自分の特徴も出していきたい。勝つことが一番大事。次も取ることが出来るように、また準備しないといけない」と固く誓った。【村上幸将】