柏レイソルが、後半16分のMF瀬川祐輔(24)のゴールでJ2ヴァンフォーレ甲府と引き分け2戦合計3-3、アウェーゴールの差で、からくも準決勝進出を果たした。

甲府は、2-2で引き分けた5日の第1戦でプロデビューし、、ルヴァン杯杯史上5位タイ17歳7カ月14日でゴールを決めた、東海大相模高に在学する特別指定選手の17歳FW中山陸が、この日も先発に名を連ねた。

そして前半13分、甲府が先制した。左ショートCKを受けたMF曽根田穣が左クロスをペナルティーエリア内に放り込んだ。FW金園英学がDFと競り合ったこぼれ球をDF道渕諒平が右から軽く中央に折り返すと、キャプテンマークを巻いたDF小出悠太(23)が右足でダイレクトにシュート。ボールはMFフェフージン(30)の背中に当たってゴール左に飛び、柏GK滝本晴彦の手をかすめてゴール左に吸い込まれた。喜ぶ小出を中心に、歓喜の輪が出来た。

柏は前半20分、左サイドのFWクリスティアーノからのパスを中央で受けた、MF瀬川祐輔がシュートも、枠を外した。同28分にはMF小泉慶がゴール前約25メートルから右足でミドルシュート、同41分にはクリスティアーノがFKを蹴るも、いずれも枠に入らない。体を張り、集中した甲府の守備に、柏はいら立ちを強めた。

前半44分にはセンターサークル付近で、甲府MF曽根田が柏DFパク・ジョンスからぶつかり合う大きな音がするほどの激しくタックルを受けてピッチに倒れ込むと、危険なタックルに甲府サポーターがブーイングした。佐藤が立ち上がってピッチを歩くと、今度は柏サポーターがブーイングを返した。

後半16分、苦しんでいた柏が同点に追いついた。MF手塚康平が左から蹴ったFKを、クリスティアーノがゴール正面に飛び込み、シュート。GK岡大生が処理を誤り、弾き損ねたボールを、飛び込んだ瀬川が右足で蹴りこんだ。

同点に追いつき、息を吹き返した柏は波状攻撃を仕掛ける。後半32分、DFパクのロングフィードに抜け出したクリスティアーノがDFをかわしてGK岡と1対1になり、1度はかわしたもののボールを持ちすぎてタイミングを逸し、強引にはなったシュートを止められた。

甲府は後半36分、足がつったフェフージンに代わり、ルーマニア1部アストラから8月16日に移籍したMF瀬戸貴幸(32)が、Jリーガーとして初めてピッチに立ち、9分間プレーした第1戦に続き途中出場した。後半44分には中央から左サイドに大きくパスを展開し、そこから甲府のチャンスが生まれた。

終了間際、甲府はMF小塚和季のスルーパスに抜け出したFWジュニオール・バホスが決定的なシュートも、左ポストを直撃。試合終了のホイッスルの中、アウェーゴール数の差で敗れた甲府の選手たちは、ピッチに崩れ落ちた。