アルビレックス新潟を今季2度目の連勝に導いたのは、下部組織の新潟U-18所属で、来季入団が決まっているMF本間至恩(18)だった。

後半35分にMF渡辺新太(23)に代わって出場。1-1の後半ロスタイム、ゴール前左から武器の素早いドリブルを仕掛け、右足でシュート。決勝点を挙げた。

本間は冷静だった。「得点の前に、あの位置から左にパスを出しているので、相手はそれを読んでくると思っていた」。これがリーグ戦初出場で、初得点が決勝点。昨季から2種登録されていて、ルヴァン杯には出場済み。「だから緊張しなかった」と淡々と自分の持ち味を発揮した。

片渕浩一郎監督(43)は「至恩を使うなら、ああいう状況しかなかった」と言う。本間と特徴が似ているMF伊藤優汰(25)が負傷。本間は今週、新潟U-18ではなくトップチームで練習していた。「優汰がケガをしたとき、すぐに至恩をベンチに入れようと決めた」。片渕監督の読みもさえていた。

新潟はこれで3戦連続で勝ち点をゲット。順位は18位とJ1復帰が厳しい状況に変わりはないが、若手の躍動が結果につながっていることで、上昇ムードは色濃くなってきた。