福島は第1シード尚志が1-0で学法石川を退け、5年連続10度目の全国切符を勝ち取った。

今季U-18プリンスリーグ東北王者の尚志が土壇場で底力を発揮した。後半から途中出場した福島出身2選手が活躍。同38分、MF吉田泰授(3年)の右からのクロスをFW二瓶由嵩(3年)が頭で決めた。中学時までともにラッセル郡山FCに所属。二瓶は「泰授がいいタイミングで上げてくれたので(頭に)当てるだけだった」と感謝。吉田は「ゴールに向かうボールを上げれば誰かが触ってくれると思った」と決勝アシストを振り返った。

昨季からレギュラーの二瓶は大会前に右足首を捻挫。準決勝の聖光学院戦で結果を残せず、この日はベンチスタートだった。仲村浩二監督(46)は「延長が嫌で決めに行った。僕にとって胃薬」と2人の「スーパーサブ」を評価した。全国常連のチームには県外から多くの選手が来る。福島出身はベンチ入り25人中3人だけ。吉田は「県外の選手に負けられない」と競争意識は高い。プリンスリーグ東北で今季得点ランク2位(13得点)の二瓶も「点を取るイメージができて意識も向上した」と手応えを感じている。仲村監督は「最後のロッカールームを笑って出る。絶対に達成したい」と全国初制覇を目標に掲げた。【佐々木雄高】