2年ぶりの優勝に挑む青森山田は、6発発進した。前回大会初戦と同じ草津東(滋賀)に、守備陣もシュート2本に封じる快勝。黒田剛監督(48)は「序盤は見えない緊張感もあったし、もっとリラックスしてやればいい。16年の優勝したチームに似てきた」と初戦としては及第点を与えた。前半13分にMF天笠泰輝(3年)がペナルティーエリア外から、豪快に左足を振り抜く。驚がくの先制ミドル弾で、勢いがついた。

今季は夏の全国総体で2-4と昌平(埼玉)に敗れ2回戦敗退。プレミアリーグEASTでも2位と無冠が続く。大会前に気の緩みを感じたJ1札幌内定のMF檀崎竜孔(3年)から、GK飯田雅浩(3年)に主将を交代。荒療治を施した同監督は「1度ぶち壊して再構築。やんちゃだけど、個性もあるし、性格的なパワーがある選手も多い。かみ合うように勝利のレールに乗せています」。最後の1冠に、執念を燃やす。

今日3日は全国総体8強で、今大会2戦7得点の大津(熊本)と対戦する。檀崎は「前半も後半も立ち上がりは良くなかったし、強いチームにはそこをつかれる」。大勝にも、気を引き締め直した。【鎌田直秀】