18年シーズンをもって現役を引退した鹿島アントラーズの小笠原満男氏(39)が4日、地元岩手の富士大学で、発起人の1人として活動する「東北人魂を持つJ選手の会」のサッカーイベントを行った。

東日本大震災後の12年に始まり、今年で8回目を数える新春恒例イベントで、花巻市、北上市、紫波町の小学生チームとサッカーで交流し汗を流した。「最初はみんな緊張してるのか、岩手人っぽい気質なのか、おとなしい印象がありましたけど、サッカーをやったら元気になったし楽しそうで、終わる時には人なつっこい笑顔を見せてくれた。すごく楽しかったです」とすがすがしい笑顔を見せた。

復興支援を目的に始まったイベントだが、岩手や東北からJリーガーを多く輩出することも目的のひとつ。「岩手や東北出身のJリーガーは本当に少ない。僕らにできることは、目の前で良いプレーを見せて『ああいう選手になりたい』と思ってもらうこと」と話すとおり、交流を楽しむだけでなくスルーパスやキープなどプロの技を見せつけた。「容赦なく大人げないプレーをしましたけど(笑い)、サッカー選手ってすごいんだぞ、ああ目指したいな、って思ってもらいたくこういう活動をしているので、感じ取ってもらえていたら」と、本気でJリーガーを目指す子どもたちが増えることを願っていた。

イベント後には気になった選手を表彰した。「個々を見ていたら、目につく子は何人かいる。あとは僕ら選手に対して、もっともっと意欲的にボールを奪ってやるでもいいし、やったプレーをマネするでもいい。そういうことができる子が上に来ると思う」と、未来のJリーガー誕生に期待を寄せた。