横浜F・マリノスは8日、元日本代表DF中沢佑二(40)が現役引退すると発表した。引退会見の予定はない。昨年8月に左膝痛などの影響で、治療に専念するも思うように回復せず。20年の現役生活に区切りをつけることを決めた。クラブ側は今後もスタッフとして残ってもらうことを検討しつつ、本人と協議を重ねていく方針。中沢自身も同日に自身のブログを更新し、引退を公表した。

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「ありがとう」。自身の背番号22にかけて、10時22分に更新したブログのタイトルに感謝の言葉を選んだ。

「私、中沢佑二は2018年シーズンをもって、プロのサッカー選手を卒業する事にしました」(原文まま)

サッカーを始めた小学校から現在まで、過ごした年代別に分けて謝辞をつづった。

クラブからは来季の契約延長を求められていたが、治療を重ねてきた左膝の状態が思うように回復せず、自ら引退を選んだ。

横浜の黒沢社長は横浜市内で取材に対応し、今後について「現時点で具体的に話せることはないが、本人の意向を尊重しながら、今後のことを話し合っていきたい」と、スタッフとしてクラブに残ってもらう可能性も否定しなかった。

02年に横浜に移り、03年からリーグ2連覇に貢献。04年には日本人DFとして初めてJリーグの年間最優秀選手に選ばれた。積み上げたJ1通算593試合出場は歴代3位。日本代表としても国際Aマッチ110試合に出場して2度のW杯を経験した。「ボンバーヘッド」の愛称で親しまれた日本を代表するDFの1人が、40歳でピッチを去る。