好環境が早くもクラブを動かした。コンサドーレ札幌が、来年もタイキャンプを継続する方向で検討に入った。今月14日から、複合施設「アルパイン・ゴルフ・リゾート・チェンマイ」でクラブ初のタイキャンプを実施中。サッカーグラウンドが4面、プール、ウエートルームも充実しており、関係者は「環境もいいし、来年のキャンプ地として候補に挙げている」と明かした。

しっかりと手入れが行き届いた芝生のほか、日差しをさえぎるテントやベンチも設置されている。日本のほか韓国など国外のサッカーチームのキャンプを受け入れてきた実績が多く、ノウハウや用具もそろっている。「この施設のスタッフはフットワークが軽いから、何でもすぐに準備してくれる」(同関係者)。リクエストへの柔軟な対応も魅力のようだ。

選手からの評判も上々。ホテルからグラウンドへの移動時間は、ゴルフカートを利用してわずか5分ほど。20~30分かかる沖縄、熊本に比べれば、練習や体のケアに時間をあてることができる。市街地から離れ、サッカーだけに集中できる点を歓迎する選手もいる。

同国のスター、MFチャナティップ(25)はアジア杯に出場しているため不在だが、札幌の知名度は高く、選手の名前を呼んで写真撮影を求めるファンも見られる。23日のチェンマイFCとの練習試合は、収容人数2万5000人のホームスタジアムで実施予定。注目度も高く、緊張感のある実戦経験も積めそうだ。

この時期は乾期で雨が少なく、気温も25~30度ほど。同関係者は「気候もいいし、ここで体を作るのは最高」。新年のスタートの地として定着することになるかもしれない。【チェンマイ(タイ)20日=保坂果那】