ベガルタ仙台のGK陣がキャンプ2度目となる砂浜トレを敢行した。25日、糸満市の美々(びび)ビーチで関憲太郎(32)、川浪吾郎(27)、ユースの小畑裕馬(17)の3選手が白い砂浜の上で約1時間、険しい表情で厳しい練習をこなした。

BGMで沖縄民謡が流れる楽園のようなビーチが地獄と化した。開始直後は笑顔の3人が、一瞬で表情をこわばらせる。足腰に負荷のかかる砂浜でほふく前進からのダッシュ、前後左右のステップなど短時間のインターバルでメニューを消化。最後は砂浜にひざまずき、息を荒らげた。

関 メニューも増えて簡単に言える次元じゃないほどレベルアップしていた。

川浪 下半身がしんどい、脚が棒です。明日の午前中は動けないと思います。

小畑 ついていくのがやっとでした。

鬼のメニューを組んだ石野智顕GKコーチ(42)は「不安定な砂浜でやることで、バランスを取ろうと普段は使っていない体幹や股関節周りも鍛えられる。苦しい時、いかに自分と向き合って追い込めるかが、狙いです」と振り返る。

アジア杯に遠征中のGKシュミット・ダニエル(26)が不在だが渡辺晋監督(45)は「試合勘という意味ではダンが先に行っているかもしれませんが、横一線だしフラットに見ています」。開幕へ、ポジション争いはもう始まっている。