昨季王者の川崎フロンターレが26日、宮崎・綾町錦原運動公園で宮崎産業経営大と練習試合(45分×3本)を行い、宮崎キャンプを打ち上げた。

1本目に出場した新助っ人のFWレアンドロ・ダミアン(29)がさすがの決定力を見せつけた。ロンドン五輪得点王でブラジル代表経験を持つ新助っ人は、MF中村憲剛(38)のアシストから2得点。1点目は中村のパスを受けると難しい体勢から右足を振り抜きネットを揺らし、2点目は中村の左サイドからのマイナスクロスを足で合わせた。得点を決めると中村と抱き合って喜びを表現した。試合はFW知念慶も4発を決めるなど9-0で勝利した。

キャンプ中の鵬翔高との練習試合に続く2得点。レアンドロ・ダミアンは「すごく手応えを感じています。中身のある練習を重ねながら、チームメートの特長も大分分かってきて、いい連係が出せるようになってきた。まだまだ、改善の余地もたくさんあると思うので、チームメートの特長をより理解しながら自分のプレーも出せるようにしていきたい」と振り返った。

速いパスワークを駆使する川崎Fのスタイルへの順応に「ブラジル代表にもいたことがあるし、いろんなチームでプレーした。(中村)憲剛を含めこれだけクオリティーが高い選手がいるチームに行くのは、決して難しいことではない」と頼もしい。

味方にパスを出したり自ら仕掛けてクロスを上げるなど、チャンスメークでも存在感を見せた。FW小林悠(30)は「背負って強いしポストになれる。周囲がどう動くか、そこのコンビを増やして行ければチャンスは増えるのかな」と期待を寄せる。レアンドロ・ダミアンは「点を取ることが1番の仕事になるが、その中でチームメートと協力しながら点を取るのは自分の持ち味。自分さえ点が取れればというわけではない」と献身性も兼ね備える。鬼木監督も、紳士的な振る舞いで新外国人の中でリーダー的な存在であることを明かし「新外国人選手は全員、こちらの要求にもすぐ応えようとしてくれる。吸収も速い」と話す。187センチの長身で空中戦の強さもあり、3連覇を目指す川崎Fにとって大きな攻撃のアクセントになりそうだ。【岩田千代巳】