サッカーJFLのホンダFCが1日、今季に向けたスタート式を、浜松市中区の同社施設内で行った。

リーグ3連覇を達成した強豪だが、あえて「挑戦」をスローガンに心機一転、今年を戦い抜く決意だ。今季で就任6年目になる井幡博康監督(44)はあいさつで、「ここまで5年間、ホンダFCの強さを証明したいと走ってきたが、これからは足元をしっかりと見て、ゼロに戻して真っ白にしたい」と話した。

背景には、今季の環境変化がある。JFL内でJリーグ入りを目指すのは、10チームに増えた。これまでJ参入を目指すチームを連破し、「Jへの門番」といわれてきたが、井幡監督は「勢力図が大きく変わるので、4連覇ではなく、新たに優勝を目指す気持ちで、初心に帰って戦いたい」と気を引き締めた。

同時に天皇杯優勝も目標に掲げているが、近年はJ1チームの壁にはね返されている。「今季は1シーズン制になり(中盤の優勝争いがなくなったため)、天皇杯も戦いやすくなった。J1勢と個人の力量が違うと思ったら、一生勝てないので、何か考えていきたい」。リーグと天皇杯を制するためのチーム作りを始める。【和田憲明】