新生セレッソが“苦手”開幕戦を突破する。C大阪は20日、大阪・舞洲で神戸との開幕戦(22日、ヤンマー)に向けて調整した。注目の一戦だが、C大阪のJ1での開幕戦は過去10回で1勝3分け6敗。データ的には厳しい初戦にも、新主将のMF清武弘嗣(29)は「開幕に勝つためにここまでやってきた。初戦を勝って、いい雰囲気で1年を送りたい」と決意表明した。

ロティーナ新監督の下、改革を進めてきた。尹晶煥前監督の「縦へ速く」からポゼッションサッカーへ。スペインのセビリアに所属した清武は理解者の1人だ。「正直、ロティーナのサッカーは難しい。頭を使わないといけないが、やりがいがあるし、はまってくれば、ボールを保持してゴールまでのイメージがある」。ロティーナ・サッカーをピッチで体現する期待も含めて主将に任命された。

清武もその重みを受け止める。「責任あるポジション。常にピッチにいないといけない立場。ケガなくいいシーズンにしたい」。17年にC大阪へ復帰後、リーグ戦出場は18、20試合。ケガに苦しんだ。過去を自覚し、大きな責任感を背負ってチームの中心に立つ。

開幕の神戸戦はセビリア時代に指導を受けたリージョ監督、公私とも親交の深いMF山口蛍との対戦になる。今も毎日、連絡を取る山口とは「ポジション的にマッチアップが多い。楽しみ」。新しいC大阪の表現者として、清武新主将が勝利に導く。【実藤健一】