J2リーグは今日24日開幕する。アルビレックス新潟は開幕節で京都サンガFCとアウェーの西京極総合運動公園陸上競技場で対戦する。23日は聖籠町のクラブハウス練習場で前日練習を行った。昨季チーム得点王の2年目、FW渡辺新太(23)が開幕ゴールを誓った。昨季は10得点(35試合)だったが、今季の目標は倍増の20得点。もちろんその先にJ1昇格を見据えてのこと。初戦でゴールを奪い、チームを上昇気流に乗せる。

明るさの中にも慎重さを忘れなかった。前日23日の全体練習後、PK練習を行った渡辺新はMFカウエ(29)らと笑顔で言葉を交わす。ただ、自分の順番になると表情を引き締めて右足を振り抜き、ゴールマウスに収めた。

昨季から日課にしていた、巻いた軌道のシュートの自主練習はしなかった。「何かあるといけないので」。高知キャンプ終盤に右内転筋を負傷。練習試合の最後の2試合は欠場した。もう痛みはないと言うが「無理はしたくない」。高知キャンプ後、19日から新潟でチーム練習が再開した。巻いたシュートは自主練習では打っていないが、実戦形式では要所で狙っている。状態さえ良ければ得意の1本を決める自信はある。それを京都戦にとっておく。

それだけ得点にこだわる。「まず、1点取る」。今季の目標は20得点。昨季の倍増だが、もともと10得点自体に物足りなさを感じていた。20点は射程範囲ととらえている。昨季チームはJ1昇格を逃した。自分がもっと決めていれば、という思いも強い。昨季の京都戦、チームは1勝1分けと勝ち点を積み上げたが、渡辺新はゴールを奪えなかった。今季初得点を奪えば、自らもチームも勢いに乗る。

髪をアルゼンチン代表FWセルヒオ・アグエロ(30=マンチェスター・シティー)ばりの銀髪に染めた。「アグエロも調子がいいですから」。プレミアリーグで現在17得点のストライカーにあやかった。それ以上に「この髪でゴールを決めたら目立つでしょう」と笑う。エースとして注目される今季、期待を背負う立場だが気負いはない。「調子は、いいかどうか分からないですよ」。不敵な笑みの中に手応えをにじませた。【斎藤慎一郎】

◆新潟の京都戦 過去のリーグ戦通算対戦成績は3勝4分け7敗と負け越し。初対戦からは4連敗を喫した。ただ、お互いにJ1だった10年以来、8年ぶりの対戦となった昨季は2戦して1勝1分けと負けなし。直近の対戦は昨年10月20日のアウェーでの試合で、MFカウエとMF戸嶋がゴールを決めて2-0で勝っている。なお、リーグ開幕節の対戦は今回が初となる。