ルヴァン杯2連勝を狙うジュビロ磐田が、アウェーで押し気味に試合を展開した。0-0の前半3分。MF上原力也(22)がゴール前のこぼれ球に左足を振り抜き、両軍合わせて1本目のシュートを放った。キャプテンマークを巻く背番号「30」の司令塔が「攻め」の姿勢を見せると、チーム全体で宿敵ゴールに迫った。

同17分には、DF大南拓磨(21)が積極的な攻撃参加を見せる。9日のリーグ大分戦では、前半30分に人生初の退場。数的不利を強いられたチームは、1-2で敗れた。「自分が退場したことで守備に追われる時間が増えてしまった。試合を壊してしまった。清水戦はダービーということもあるし、負けられない」と雪辱に燃えていた若きDFが、右サイドからクロスを供給。FW小川航基(21)の頭にドンピシャで合わせ、決定機を演出した。しかし、肝心のゴールを奪えずにいると、後半2分に先制された。GK三浦龍輝(26)のパスを奪われ、ネットを揺らされた。名波浩監督(46)が「積極的にシュートを打っていこう」と選手を送り出した直後の痛い失点となった。

同21分にMF荒木大吾(25)と今季新加入のFW中山仁斗(27)を同時投入。その後は同36分にDF石田崚真(22)、同42分に中山、同45分にもFW中野誠也(23)と何度も決定機を作ったが、最後まで1点が奪えず。今季初の静岡ダービーを落とした。【前田和哉】