開幕戦4戦未勝利の昨季王者川崎フロンターレが、松本山雅を2-0で下し、今季初勝利を挙げた。

今季リーグ戦で初先発したMF阿部浩之(29)が後半19分、ペナルティーエリア内にいたMF家長のバックパスをペナルティーアーク付近で受けると右足一閃(いっせん)。豪快にネットを揺らし試合を決定づけた。これで、阿部はJ1で得点した試合は29試合不敗(26勝3分け)となり、J1で山岸智(35、現VONDS市原)の持っていた28試合不敗を抜き、歴代1位となった。

阿部は「打った瞬間、ポストに当たって外れるか、入るか、どっちかやろう、と思ったので。頼む、入ってくれとずっと願ってました」と笑った。左内転筋を痛め、直近2試合はベンチ外だった。今回の先発に「まずチームが勝つこと」を念頭に、中盤やサイドの守備面でのカバーなど数字に表れない部分でも貢献。個人の結果もしっかり残してみせた。初勝利に、阿部は「ギアは勝手に上がっていくんじゃないですか。大丈夫でしょう。まず1勝することが大事だった。それができて良かった」と話した。