ジュビロ磐田がアウェーで湘南ベルマーレを2-0で下し、待望の今季初勝利を挙げた。0-0の後半27分、オウンゴールで先制。

同ロスタイムには、FWロドリゲス(23)が来日初ゴールを決めて試合を締めた。次節、清水エスパルスとの静岡ダービーを前に大きな勝ち点3をつかんだ。清水は1-2で東京に敗れ、クラブワーストタイの開幕6戦未勝利(2分け4敗)となった。FW北川航也(22)の先制点も空砲に終わり、逆転負け。2015年以来の最下位に転落した。

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またしても、白星に見放された。清水は後半2分、FW北川がヘディングで先制点。2月の開幕戦以来となるエースの一発で勢いづいたかに見えた。だが、同30分に自陣右サイドを崩されて失点。息を吹き返した東京の勢いを止められず、同41分には中央を崩されて決勝点を献上。受け入れがたい現実を突きつけられた選手たちには、反撃する余力がなかった。

ヤン・ヨンソン監督(58)は「内容が良かっただけに、選手も受け入れるのがつらい結果だと思う」と力なく話した。この日はMFヘナト・アウグスト(27)がリーグ戦初先発。守備力の高い助っ人は期待通りのプレーで体を張った。前半45分間の無失点は理想の展開。後半開始早々の得点で勝機も見えたが、その後の試合運びが問題だった。

守りきるのか、追加点を奪うのか。チームの共通意識がないまま試合が進み、受け身に回った。北川は「最低でもドローの試合にしなければいけなかった」。カウンターからのチャンスも決めきれず、2失点。ロスタイムもパスを回すだけの攻撃に終始した。

クラブワーストタイの開幕6戦未勝利で、15年10月以来の最下位に転落した。14日の次節は磐田との「静岡ダービー」。左伴繁雄社長は「まだぶれずにやる」と現体制で臨む姿勢を見せたが、結果次第では決断を迫られてもおかしくない状況だ。北川も「次の試合が本当に大事」。内容はいらない。次こそ勝利だけが求められる。【神谷亮磨】