“アニキ”との対戦で今季初ゴールを決め、4試合ぶり勝利をもたらす。北海道コンサドーレ札幌は13日、アウェー・セレッソ大阪戦(ヤンマー)に臨む。MFチャナティップ(25)は、前札幌所属のFW都倉賢(32)との対戦を心待ちにする。17年に来日してから慕ってきた元チームメートの前で活躍を期す。

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チャナティップは12日、札幌・宮の沢でのミーティングと前日練習を終えてチームとともに敵地へ乗り込んだ。リーグ戦は3連敗中。目指すは勝ち点3しかない。「連戦だし、Jリーグは毎試合難しい。でも勝利しないと。頑張って勝利できるように」と、自らに言い聞かせるように気合を入れた。

昨季まで仲間だった都倉とピッチで敵として再会するが、素直に「楽しみです」と笑顔を見せる。23歳だった17年に札幌に加入後、弟のようにかわいがってもらった。初めての日本でのプレーに不安があったが、ピッチ内外で長い時間を過ごし、慕っていただけに、移籍には寂しさもあった。そんな兄貴分との初対戦となるが、もちろん負けるわけにはいかない。「一緒に練習していたトクさんの特長は知ってるから、対応は難しくない」と自信を見せる。

10日ルヴァン杯湘南ベルマーレ戦には、FW鈴木やMF宮沢らが出場。今節も中2日で先発が予想されるが、チャナティップは温存されただけに「コンディションは100%」。連戦となる選手に比べて蓄積疲労がない分、存分に汗をかくつもりだ。チームは湘南戦で、公式戦では1カ月ぶりとなる待望の勝利を挙げた。「自信が戻って来たはず」。カップ戦の良い流れを、リーグ戦につなげたい。

相性はいい。昨季のJリーグ初ゴールを決めたのが、第2節アウェーC大阪戦だった。今季1号も「ホシイネ」と日本語で誓っていた。【保坂果那】