浦和が終盤に決勝点を奪い、3試合ぶり勝利を飾った。アウェーのG大阪戦で1-0。関西の宿敵にリーグ戦で勝利するのは6戦ぶりで、敵地に限ると14年以来5年ぶりとなった。

前半から拮抗(きっこう)した展開。相手の攻撃を受けながらも、最後は守備陣が体を張って守りきった。

試合が動いたのは後半42分。CKから相手のクリアボールを拾い、こぼれ球を今季加入したMFエヴェルトンが右足で豪快に決めた。ポルトガルのポルティモネンセから加入した26歳ブラジル人が値千金の来日初得点。オリベイラ監督も「もともと技術があって努力するタイプ。今後自信をつけて日本サッカーに慣れていく」と褒めた。

勝ち点3を求めて、集中力を切らさなかった。後半28分、相手FWアデミウソンがコースを狙ったループシュートを放つも、DF槙野が必死に右太ももを当てて枠外へ。同37分にも相手に抜け出され決定機をつくられたが、槙野とDFマウリシオがすぐに戻り、ゴールを許さなかった。指揮官は「両チームともお互いのプレーを出して相手の良さを消していた。その中でも浦和は後半に試合を操り流れをつくった」と目を細めた。

両サイドも3試合ぶりに先発した19歳MF橋岡と今季加入したMF山中がJ1で初めて同時に先発し「2人も良かった」と指揮官を納得させた。「ナショナルダービー」とも称される一戦を制し、手応えは得た。今季は敵地で3勝1分け。次に目指すは本拠地でのリーグ戦初勝利だ。大きな白星をつかんだ浦和は、ここから上昇していく。【小杉舞】