浦和レッズは28日、オズワルド・オリベイラ監督(68)との契約を解除し、後任に前ヘッドコーチの大槻毅氏(46)が就くと発表した。ACLは16強に進んだもののリーグ戦は10年ぶりの4連敗中で現在11位。事実上の解任で、オリベイラ監督の意向を受けて3月に現場から外されていた大槻氏が3カ月弱で復帰した。昨年4月のような暫定昇格ではなく正式に監督となり、6月1日のアウェー川崎フロンターレ戦(等々力)から指揮を執る。

浦和がついに動いた。午前の練習試合にはオリベイラ監督の姿があったが、終了後に契約解除を通告し、選手たちにも伝えた。午後にはクラブ幹部が大槻新監督と契約を締結した。慌ただしい日となった。

「リーグとACLの2冠」を宣言した今季、ACLは21日に北京国安を下して2位で決勝トーナメント進出。敗退→解任は免れたものの、26日のリーグ広島戦(埼玉)で0-4と惨敗した。10年ぶりの4連敗で5勝2分け6敗と負け越し、攻撃のアイデアもない。得点力不足は深刻で得失点差はマイナス7。ホームでは1勝1分け5敗。令和にリーグ戦で1勝もしていないクラブが浦和だけになった中、老将を切った。

17年ペトロビッチ氏、18年の堀孝史氏に続き、不名誉な3年連続のシーズン途中監督交代となった。大槻新監督は昨年4月、堀氏の後を受けて育成ダイレクター兼ユース監督から暫定監督に昇格。黒スーツにオールバックの髪形で「組長」の愛称で親しまれた。公式戦4勝2分けの無敗でオリベイラ監督にバトンをつなぎ、昨年度の天皇杯で優勝した。その後ヘッドコーチとして支えていた今年3月に退任。「海外クラブとのネットワーク構築推進プロジェクト」なる部門の責任者に配置転換されていた。

それから、わずか3カ月弱での現場復帰。29日の練習から指揮を執る。その内容も完全非公開にして立て直すことを決めた。監督交代の経緯については同日の練習後、立花社長と中村GMが説明する。【木下淳】