ジュビロ磐田は試合終盤のゴールでヴィッセル神戸と1-1の引き分けに持ち込んだ。0-1の後半ロスタイム、FWロドリゲス(23)が今季4点目を決めて同点。ホームで最低限の勝ち点1を積み上げた

   ◇   ◇   ◇

終了間際にゴールをこじ開けた。0-1で迎えた後半ロスタイム。猛攻を仕掛ける磐田に、決定的なチャンスが訪れた。途中出場MF荒木大吾(25)のクロスが、相手GKに当たってコースが変化。ゴールに向かったボールを神戸DFダンクレー(27)が手でかき出し、PKを獲得した。

キッカーのFWロドリゲスが放ったシュートは1度GKにはじかれたが、自ら押し込んでゴール。チームに勝ち点1をもたらした助っ人は「特に残りの30分間は試合を支配した。それが得点につながったと思う」と、振り返った。前節横浜戦は今季ワーストの4失点完敗。この日も前半3分に先制点を献上と、負の流れが続いた。それでも主導権を握り返し、ゴールに迫り続けた姿勢が土壇場での勝ち点1を呼んだ。

ただ、90分間でのシュート数は神戸の6本に対して15本。倍以上を放ちながらも、勝ちきる力はなかった。ロドリゲスも「本当は勝ち点3を拾いたかった」と悔やんだ。駆けつけた2万5000人を超えるサポーターに勝利を届けられなかった事実は残った。

次節ホームG大阪戦は、2週間後の15日に行われる。荒木は「ゴール前の精度を上げること。シュートだけでなく、パスや誰がどこに動くのか。イメージの共有をしていきたい」。名波浩監督(46)も「足りないのは決定力であることは明らか。そこにフォーカスしてやっていきたい」と、言った。悔しいドローの中で得た“ヒント”を巻き返しにつなげる。【前田和哉】