静岡学園が、5大会ぶりにベスト8進出を果たした。今治東中教校(愛媛)に2-0で勝利。MF浅倉廉(3年)が、今大会初得点となる先制点を決めた。

1回戦から3試合連続で複数得点を奪い、守備はいまだ無失点。攻守にわたり、充実の内容で勝ち上がっている。

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静岡学園は開始早々の先制点で優位に立った。前半4分、トップ下の浅倉がエリア内で高く上がったボールを足元へ収めた。素早く右足アウトサイドでこすり上げた芸術的なシュートは、ゴール右上へ吸い込まれた。中盤でコンビを組むMF井堀二昭(3年)が、先月31日の初戦でハットトリック。浅倉も得点を欲していた。「井堀が活躍して、自分も点を取りたかった。勝ててうれしい」と白い歯を見せた。

後半7分には、MF小山尚紀(3年)が得意のドリブルでエリア内に進入。3人をかわして左足で流し込み、3試合連続得点となる追加点を決めた。「敵が複数で来ても仕掛ける自信がある」と胸を張った。今大会の得点数を「4」に伸ばし、得点ランク2位タイ。「毎試合点を取りたい」と宣言通りの活躍を続けている。

2日の2回戦と連戦になり、今大会3試合目。対する相手は2試合目で、疲労度は異なった。川口修監督(46)も「体力の差はあった。相手の方が動きもキレていた」と話した。何度かピンチを迎えたが、DF阿部健人主将(3年)を中心に3試合連続完封を達成。「無失点が目標なので順調。疲れが濃くなるので、試合の入りを大事にしたい」と気を引き締めた。

5大会前は準々決勝で日大藤沢(神奈川)に1-2で敗れた。先輩たちを超え、23大会ぶりのベスト4を狙う。5日の準々決勝は、同じく今大会無失点の徳島市立と対する。自慢の攻撃で、相手の堅守をこじ開けられるかが、鍵になりそうだ。浅倉は「中盤でリズムを作る。サイドだけでなく、中央からの攻撃でも相手に怖さを与えたい」と意気込んだ。着実に頂点への歩みを進めていく。【古地真隆】