昨季途中までJ1磐田監督を務めた名波浩氏(47)が14日、静岡朝日テレビの情報番組「とびっきり!しずおか」(月~金曜午後4時45分)に出演した。

全国高校サッカー選手権を24大会ぶりに制した静岡学園について「強かったですね。個人技と戦術をリンクさせて、今のトレンドでサッカーをやっている。全国大会でひと暴れしても、高校世代最強の青森山田に勝つのは難しいと思っていた。しかも先制されていたのに」と驚いていた。

2失点後の逆転劇については「前半の中盤まで、青森山田のプレッシャーにはまって、うまくいっていなかった。イライラしている様子が分かった。前半終盤の1得点で、ストレスをなくして、自信をもてた。ハーフタイムで選手が話し合って、後半から1つギアを上げられたと思う」と分析した。

静岡学園のサッカーについても解説。「個人でまず1人、はがしていこうと。そうすれば、数的優位が必ずできると、徹底してやってきたと思う。パスとイメージの共有ができていることに加えて、静学は走れる。ボールを失ってから、すぐみんなで取りに行ける。高い位置で密集でボールを奪うということを90分間、続けられる。それが浸透して、結実して、この結果になった」と話した。

最近のサッカーの静岡勢は、昨秋の茨城国体で少年男子選抜が8年ぶりに優勝。全日本高校女子選手権では先週末、藤枝順心が2大会ぶりに優勝したばかりだ。森直美アナウンサーが「サッカー王国静岡、本当に復活するんじゃないかと、久しぶりに明るい話題で、本当にうれしい」と声を弾ませると、名波氏は「最近は全国大会を3つ取っている。令和の静岡サッカーは、いい入りをしていますね」と応じた。