今年2月に現役引退を発表した元サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」の大野忍さん(36)が19日、オンライン会議システム「Zoom」で、パーソナルトレーナーの山田晃広氏(株式会社ザスタジアム代表取締役)と共にトークショーを開催し、11年W杯ドイツ大会優勝メダルなどを披露しながら当時を振り返った。

大野さんはメダルは家では飾っていないと明かし「もうこれは過去のものなので。みなさんに見せて喜んでもらえた時に、あ、これはすごいものなんだなと実感しています」と話した。W杯優勝メダルのほか、12年ロンドン五輪、15年W杯カナダ大会で準優勝した際の銀メダルも披露し、一番思い入れのあるメダルには五輪で手にした銀メダルを選んだ。大野さんは「理由は五輪のメダルがほしかったからです。11年のW杯を一緒に戦ったこのメンツなら(五輪でメダルを)取れると思って夢にしました」。メダルの縁に「football woman’s」と刻まれていることも明かし、カメラで細かく映しながら視聴者へ説明も行った。

また、トップ選手が備えている要素として「負けず嫌いさ」を挙げる場面もあり、代表で共に戦った仲間を例に「澤(穂希)さんは本当に負けず嫌いでした。勝っちゃったら怖いって感じ。1対1もやりたくなかった。(宮間)あやもそうだったし、永里(優季)も。今だったら岩渕(真奈)とか。どんな小さなゲームでも負けたら嫌だっていう、そういう選手が上にいっているのかなと思います」と話した。

当時のチームにおいて澤さんの存在が大きかったこともあらためて語り「危険察知能力がすごい。ここ、やられそうだなっていうところにポジションをとっているから、最後は澤さんのところでボールがとれていました。攻撃でも得点が取れて、ドリブルもできて、ロングボールも蹴れる。キック(のボールの軌道)もきれいだし、すごかったですね」と振り返っていた。

トークショーは新型コロナウイルスの感染拡大による自宅待機の流れを受け、先週から週1度のペースで開催。第3回を予定する26日には、大谷翔平投手も所属する米大リーグ、エンゼルスの専属マッサージセラピストを務める寺田庸一氏も交えたトークショーも行うという。