名古屋グランパスのフィッカデンティ監督(52)が試合後、オンライン会見で表情こそさほど変えなかったが、厳しい言葉で逆転負けを振り返った。要点は2つ。

(1)前半21分に金崎の得点で先制するなど、敵地で完全優位に立った。だが1点だけに終わり、後半に逆転を許した。

「前半、あれだけチャンスがありながら1点で終えたのが、勝てなかった要因(の1つ)。あれだけいいサッカーをして、G大阪に何もやられていなかった」

(2)後半8分、G大阪MF山本の直接FKに対して、名古屋は自陣ゴール前で5人の壁をつくっていたが、その中央が離れてスペースができ、シュートが通過。選手に当たりながら、角度を変えてゴールに入ってしまった。痛恨の同点被弾だった。

「同点のシーンは言葉は悪いが、バカなんじゃないか。残念すぎる失点。あそこでゴールまでプレゼントし、G大阪に対して『名古屋は点をくれるのかな?』と思わせてしまった。サッカーとは不思議なもので、前半と後半が大きく違った。サッカーの怖さが見えた。とにかく(FKで)壁が割れてしまうとは話にならない。どんなチームも勝てない。絶対に起きてはならない。他の試合では起こらないもの。相手の強烈なシュートで(名古屋の選手が)反射的によけたものではなく、抜けてはいけない意味で壁を作っているのに、そこを抜けるとは。蹴る側の記録が残るのはいいが、蹴った方が素晴らしいわけではなく、我々がどうぞとプレゼントしてしまった」

イタリア人指揮官は2連勝を逃した現実に、厳しいコメントを並べていた。