清水エスパルスユース(B組1位)が名古屋グランパスU-18(A組1位)を1-0で下し、頂点に立った。後半5分、MF青島健大主将(3年)が先制点。この1点を守りきった。チームはリーグ戦を含めて全7試合を無失点。完全優勝を果たした。

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清水ユースが無傷のまま、東海の頂点に駆け上がった。初戦となった9月の中京大中京(愛知)戦から、全7試合完封の完全Vを達成。青島主将は「全勝優勝を掲げてスタートして、途中で無失点Vの目標が加わった。素直にうれしい」と、喜びをかみしめた。

青島が待望の瞬間をもたらした。0-0の後半5分、MF小川雄一郎(3年)のパスで左サイドを抜け出した。「前半に(GKとの)1対1を外して申し訳ない気持ちがあった。決められて良かった」。2度目の決定機は確実に仕留め、左足で決勝点を挙げた。

総合力を示した。大会を通じて故障者が続出し、主力6人が離脱した。それでも、右サイドバックのDF田島詳基(3年)がセンターバックとして体を張り、出場機会を得た控え選手たちも躍動した。岩下潤監督(47)は「チャンスを得た選手たちが伸びたことが良かった」と振り返った。

25日からは日本クラブユース選手権(群馬県)に臨む。3年生にとって高校最後となる同大会は、コロナ禍で開催される今季唯一の全国大会だ。田島は「3年間やってきたことをぶつけられるように良い準備をしたい」と、気を引き締め直した。次は、日本一をつかむ。【前田和哉】