ベガルタ仙台は14日、仙台市内で臨時株主総会と取締役会を開催し、佐々木知広社長(64)、清水義明取締役(63=前仙台市スポーツ振興事業団常務理事兼事務局長)、北畠泰之取締役(54=前七十七銀行コンサルティング営業部副部長)の新役員3人を選任した。

任期は他の在任取締役と同じ21年4月までで、同月に定時株主総会と取締役会を再度行う予定。退任した菊池秀逸前社長(68)と渡辺雅昭前取締役(63)には、在任中の功労に報いるため、慰労金の贈呈が決定した。

仙台は本年度に3億円超えの債務超過が見込まれ、経営不振に伴う累積赤字など多くの問題を抱える。佐々木新社長は99年からベガルタ仙台・市民後援会で21年間活動。06年と今年にクラブの経営検討委員会委員長を務め、外側からクラブを支えてきた。新社長は「Jリーグの助言を受けつつ、解消に向けたロードマップを作成したい。現時点では2年間でめどを立てて、3年目で債務超過を解消していくことが現実的」と話した。

チーム運営はコロナ禍でより厳しい状況が続くが、トップチームの運営費については「新規スポンサー獲得強化を前提にした上で、来季の強化費は今季と同等を維持していくつもりで予算案を組み立てている」と説明。コストバランスを考えながら、1つずつ解決に取り組んでいく。【相沢孔志】