ホンダFCは筑波大に2-1で逆転勝ちし、2年連続の準々決勝進出を果たした。今後はJリーグチームと対戦。23日に今季J2優勝の徳島と対する。前回大会までJチームを連破してきた「アマチュアの雄」が、目標の天皇杯初優勝に向けて、あと3勝と迫った。

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ホンダFCが鮮やかに逆転した。前半22分、自陣でボールを奪われ、カウンターで失点。その後はボールを保持しながら試合を進めた。前半は1点ビハインドで折り返したが、指揮官の大胆な采配が的中した。

井幡博康監督(46)は1点を追う後半開始からシステムを3バックから4バックに変更。MF石田和希(25)とMF佐々木俊輝(26)を投入すると、2人が大仕事をやってのけた。同19分、ゴール右斜め45度の位置でFKを獲得すると、キッカーの石田は左足で直接ネットを揺らし、同点。途中出場のレフティーが試合を振りだしに戻すと、劇的な幕切れが待っていた。同ロスタイムに佐々木が右足で決勝点。土壇場で勝ち越し、2大会連続で準々決勝に駒を進めた。

前回大会はJ1北海道コンサドーレ札幌や浦和レッズなどのJリーグ勢を連破して8強入り。次戦はJ2覇者の徳島ヴォルティスと対する。目標は悲願の初優勝。決勝点を挙げた佐々木は「優勝しか目指していない。勝ち進んで決勝までいきたい」とチームの思いを代弁した。

▽ホンダFCのDF鈴木雄也主将 1点取れば、流れは変わると思っていた。チームの底力を見せられた。ホンダ従業員の皆さんの活力になれるように、これからも勝ち続けたい。

▽ホンダFCの井幡博康監督 試合の最初はプレーが硬くて、慎重に入りすぎた。後半はしっかりできたと思う。