J1ベガルタ仙台は29日、来季新監督に手倉森誠氏(53)の就任を発表した。

   ◇   ◇   ◇

-地域においてどのような存在になりたい

手倉森監督 Jリーグクラブは、ただリーグ戦を戦うだけではない。被災地である仙台は地域と一緒に共存、共栄しないといけないクラブ。ベガルタ仙台として地域を向いて仕事をすることが大切だと思うし、地域もまたクラブをもり立てる意識を起こせるように、こちらから仕掛けないといけない。そういう意味でスタンディングですよね。立ち上がらないといけない。

-チームや監督としての始動について

手倉森監督 僕の始動は契約した昨日(28日)から始まっている(笑い)。チームとしては1月18日から始動したいと考えている。その前に各選手には自主練習の期間を設けて、自分も自主練習の時から顔を出せればと思っています。

-8年で変化したJ1について

手倉森監督 代表レベルの選手たちが海外に流出していて、(各クラブの)差は僅差になっていると思う。フロンターレ(川崎F)はものすごく良い流れで、良いサッカーもしていて、コンセプトがぶれないチームが突っ走って優勝したのを見た時に、各クラブのスタイルで隠し持ってやっているチームが、しぶとい戦い方を示すんじゃないかと。いろんなものにトライし始めた時に、良い方向へ行かずに足踏みしたり、低迷したりするクラブが見受けられるなという風にJ1を見ている。

-今季の仙台の印象は

手倉森監督 僕の後を長くナベ(渡辺晋元監督、来季からJ2山口監督)が踏ん張ってやってくれた。今季はコロナ禍という難しい中で、木山(隆之)監督はものすごく苦労された状況だった。コロナ禍で声が出せない中で、他のJ1のコーチから「あのスタジアムで試合をすると威圧感があったんだけど、今は威圧感ない」と言われた。ホームで勝てない不本意なシーズンになってしまった時に、やっぱりサポーターは力になるんだと、あらためて認識する必要がある。本拠地で勝てるようにすることが急務。声は出せずともスタジアムに思いを運べば、ホームで強いベガルタが戻れば、今シーズンのようなシーズンはあり得ないと思います。

「一問一答」1はこちら―>