脅威の粘りを見せた帝京長岡だったが、悲願の決勝進出は次回大会へ持ち越しとなった。2年連続で臨んだ準決勝。

山梨学院に2点を先取される苦しい展開となったが、後半14分、33分に主将のMF川上航立(3年)が立て続けにゴールを奪い、ゲームを振り出しに戻した。2-2で突入したPK戦では1年生GK佐藤安悟が3人目からのキックを2本連続でストップしたが1歩及ばず、力尽きた。

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敗れはしたが1年生GK、佐藤安悟が奮闘した。後攻で始まったPK戦。山梨学院に2連続で決められ、味方が2本連続失敗と追い詰められた状況から、2本連続でシュートをはじき返した。

3本目のセーブはならなかったものの、じっくり間合いを取る相手キッカーのリズムに惑わされることなく、蹴る瞬間まで微動だにしない落ち着きぶり。試合開始わずか21秒、相手のロングシュートのこぼれ球から失点したが、その後は正面の1対1を止めるなどファインセーブも見せた。

帝京長岡の下部組織にあたる長岡JYFC出身。トップチームの選手権での活躍にあこがれて入学した。1年生でいきなり経験することになった埼玉スタジアムの大舞台、堂々としたプレーの先に可能性を漂わせた。