今季無敗の青森山田が、2大会連続で準優勝に泣いた。公式戦、練習試合と連戦連勝だったが、09年度の決勝で屈した山梨学院に2-2からのPK戦の末に敗戦。0-1の後半12分、J1浦和レッズに加入するDF藤原優大主将(3年)が同点とし、同18分にMF安斎颯馬(3年)が一時逆転も試合を決められず。2大会ぶり「王座奪還」を掲げ、11年前、前回決勝で静岡学園に逆転負けしたリベンジを狙ったが、あと1歩及ばなかった。

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青森山田は常勝軍団を「24時間365日」貫いてきた。連覇を狙った高円宮杯U-18プレミアリーグは東西2リーグ制ではなく、東北、関東など地域ごとに分かれ、スーパープリンスリーグ東北など形を変えて開催された。全国高校総体も中止となる中で、選手権だけは開催されると信じ「王座奪還」を合言葉に、毎日毎日、切磋琢磨(せっさたくま)してきた。

コロナ禍で遠征以外の移動はほとんどが寮、学校、グラウンドに限られる中で成長するチームを黒田監督は「大人の我々でもモチベーションが上がらなかったり、コロナで悩む時期がある中、感染対策を最大限しながら、グラウンドですごいモチベーションで、監督でありながら感心させられた」と話す。

PK戦で敗れ「サッカーをやっている以上は決めるところを決めないとダメ。チャンスの数で勝負するわけではないし、いろんな意味であらためて勉強させられた。サッカースキルは上回っていたかもしれないが、それぞれが役割を果たせず、その差が結果に出た」と振り返った。