J2アルビレックス新潟の2年目GK阿部航斗(23)が、米バスケットボールNBAブルズなどで活躍し、7年連続リバウンド王(92~98年)に輝いたデニス・ロッドマン氏(59)を参考にした守備で、6日ホーム開幕長崎戦でゴールに鍵を掛ける。5日は聖籠町で最終調整。プロデビューとなった前節北九州戦(2月27日、4○1)で得た手応えを生かし、チームを2連勝に導く。

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バスケットの大ファンである新守護神阿部がNBAのスーパースターを手本に、ホーム開幕戦で勝ち点3をたぐり寄せる。「競技は違うがボールに向かってジャンプするタイミングや、セットプレーの混戦時の位置取りなどはサッカーと似ていることはあるので、参考になる部分はある」。金髪のボウズ頭は、ブルズの黄金期を守備で支えたロッドマン氏を意識したもの。「攻撃よりも守備でチームを救った大好きなプレーヤー。自分と役割が似ているので余計に好き」。チームで一番頭髪が目立つGKは、この日の練習でも懸命にシュートに食らいついた。

バスケ好き一家で育った阿部は、私服にも自然とNBAのユニホームを取り入れている。プロデビューを飾った前節北九州戦の前日移動時には、チームウエアの下にブルズ時代のロッドマン氏のユニホームを着込み、気合を入れた。「心と頭は緊張していなかった。人生で1回のデビュー戦で勝ててホッとした」と初先発を振り返ったが、「1失点は反省。足に当てたのに防げなかった。もっと練習しないと」とさらなる成長を自らに課す。

今日対戦する昨季3位の長崎は主力選手がほぼ残り、攻守の要のMFカイオ・セザール(25)が好調をキープしている。阿部は「リーグで一番力があるチームだと思う。前節以上に守備の機会が増えそう」と相手の攻撃力を警戒するが、「うちも攻撃が特徴。後ろがしっかり0で抑えれば勝利に近づく。勝負にこだわる」。ゴール下の門番としてブルズをNBA3連覇に導いたロッドマン氏同様、最後のとりでとしてゴールを死守する。【小林忠】

○…ボランチで先発出場が濃厚な島田譲(30)は、古巣との対決を楽しみにしている。「一緒に練習した選手や、仲のいい選手がいる。個人的に楽しみな1戦」。期限付き移籍で加入していた昨季は契約上、長崎戦は出場できなかった。「もどかしさを持ちながら試合を見ていた。(完全移籍となり)やっと出場できる。強豪相手だが全員で自信を持って、試合に臨みたい」と決意を示した。