Jリーグは8日、社員総会を開き、20年度(1~12月)の決算を承認。33億5800万円の黒字となったことを発表した。事前に新型コロナウイルスの影響を考慮し、リスク回避のためにコスト削減を敢行したことが奏功。当初予算で約13億円の赤字を計上していたが、最終的にほぼ100%試合を行うこともできたため大幅黒字となった。

資産も62億5800万円に増えたが、21、22年と再び赤字が見込まれている。多くのクラブが赤字となり、債務超過クラブも出てくる可能性が高いため、20年度黒字分の33億円は今後2年間でクラブ支援や最低限のリーグ機能の維持などに充当される見込み。村井満チェアマンは「Jリーグの価値が上がって、魅力的になって大きな収入増を得たのではない。本来、投資しなければならないこともギリギリ見極めながらコスト圧縮をした結果。(増収分は)緊張感を持って有効に使っていく」と説明した。

また村井チェアマンはコロナ禍における試合開催のため、試合当日のスタジアムでの検査にも前向きな姿勢を見せた。「(同日の新型コロナウイルス対策連絡会議で)専門家の方々に同意をいただいたのは大きな前進。(検査方式の)感度、機動性、コストなどを検証し、早く実践していきたい」と話した。