北信越大学サッカーリーグ1部が10日に開幕する。5連覇を狙う新潟医療福祉大をけん引するのはFW小森飛絢(3年=富山一)。関東C・北信越選抜として出場したデンソーチャレンジ杯(3月3~7日)でベストイレブンに選出されたゴールハンターは同大の先輩、J2アルビレックス新潟FW矢村健(23)が3年時(18年)に記録した28得点超えを目標に、2年連続得点王に向けて突き進む。

小森が自覚を胸にリーグ戦V5と2年連続得点王に挑む。ゴール前での決定力とスピードを生かした動きで相手守備陣を翻弄(ほんろう)する点取り屋は「これまでは『得点』というところで先輩方に頼っていた部分があったが、今は『俺が絶対決めるからパスをくれ』という欲が出てきた」と言い、「全国で勝つことがチームの目標。北信越では全勝優勝を狙う」と言い切った。

3月には関東C・北信越選抜としてデンソーチャレンジ杯に参加。準決勝の九州選抜戦では3点ビハインドの後半開始から出場しハットトリックを達成。チームを決勝進出に導き、北信越大学サッカー連盟所属の選手として初の大会ベストイレブンに選出された。「全国区の相手でも通用する部分はあった」と自信を深めたが「レベルが上がれば何度も決定機が来るわけではない。1回のチャンスをものに出来る選手を目指したい」。

目標はプロ入り。「4年生では遅い。今年の活躍次第で今後の進路が決まる」と全体練習後の自主トレではさまざまな状況を想定したシュート練習や体幹強化に時間を割く。佐熊裕和監督(57)も「ここに来て、プレーもメンタルもレベルアップした感じ。プロ入りに向けた強い意志を感じる」と話す。

昨季リーグ戦はコロナ禍で後期戦のみの開催だったが、7試合で8点を挙げて得点王に輝いた。今季はホームアンドアウェーでの18試合。J2新潟矢村が同大3年時に記録した28ゴールを上回っての2年連続得点王を目指す。「勝利に貢献する得点を積み重ね、(矢村)健さんを抜きたい」と先輩超えを誓った。

◆小森飛絢(こもり・ひいろ)2000年(平12)8月6日生まれ、富山県出身。幼稚園年長からサッカーを始め、小学時代は滑川インパルス、JKキッズなめりかわに所属。中学年代ではFCひがしJYでプレー。富山一高に進学し、8強入りした18年全国高校総体で2度ハットトリックを達成し得点王(7点)と優秀選手に輝く。178センチ、69キロ。利き足は右。