NPB(日本野球機構)とJリーグが合同で開催する32回目の「新型コロナウイルス対策連絡会議」が24日、オンラインで行われた。会議では、ワクチンや変異株への対策などの意見交換がされた。

プロ野球でクラスターが起こるなど、スクリーニングのPCR検査のタイミングや体制について報道陣から質問が及ぶと、愛知医科大の三鴨広繁教授が、東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの組織委員会でオンサイト検査について議論が進められていることを明かした。オンサイト検査は既にJリーグが導入。公式検査の空白期間中にチーム内に陽性者、感染疑いの選手が出た場合、試合当日のキックオフ3時間前に抗原検査を実施し、陰性が確認された選手がエントリーし試合を開催している。

三鴨教授は「オンサイト検査といわれるものは、基本的にその時、ウイルスが出ていなければ、少なくとも安全性は担保されるだろうということで行っている検査。それは体制的にも医学的にも問題ないと思います。実は、五輪でも五輪組織委員会の検査担当の委員会では議論が進められている。少なくとも医学的には、大きな担保されている事実だと思います」と話した。また、プロ野球やJリーグで有観客の試合が行われており、科学的データも取得。それを参考に、観客を入れての五輪開催も考えられるという方向で話が進んでいるという。

東京五輪に出場する選手のワクチン接種の時期について、賀来満夫座長は「試合前には2回接種して、1週間余裕があるのが理想」とした。NPBの斉藤惇コミッショナーは「ワクチンには副反応がある。選手としては悩む。医学的に、ワクチンによって体調が戻るのにどのぐらい時間がかかるのかは、関心があるので、そういうことに気を遣っていることを申し上げた」とした。

また、Jリーグの村井満チェアマンは今後、リーグとしてワクチンの有効性を啓発していくことを明かした上で「受けない人の不利益がないことが必要。パフォーマンスへの影響をしっかり理解して向き合わないといけない」と述べた。