J1清水エスパルスは、首位・川崎フロンターレに敗れて5試合ぶりの黒星を喫した。完全移籍で獲得したDF井林章(30)が、加入後初出場。センターバックでフル出場した。

コンビを組んだDF立田悠悟(23)とともに、安定したビルドアップを繰り返した。冷静に相手のプレスを見極め、丁寧に前線へパスを供給。スムーズに敵陣へ進入した。「90分通してやりたいことはできた。全員がベクトルを合わせて戦うことが、勝利への近道になると思う」と井林。得意の空中戦でも持ち味を発揮。何度となく相手の攻撃をはね返した。

主導権を握る時間帯もあったが、それでも首位の壁は厚かった。少ない決定機を確実に仕留められて2失点。井林は「相手は決めるべき時に決め、自分たちはチャンスをものにできなかった。そこが今の自分たちの課題だと認識している」と振り返った。

東京五輪開催に伴い、リーグ戦は約3週間の中断に入った。新戦力も加わり層の厚みも増しただけに、より連係を深める時間にしたい。【古地真隆】

▽得点経過 前半17分(川崎F)脇坂泰斗 後半5分(川崎F)大島僚太