北海道コンサドーレ札幌の大卒ルーキーFW小柏剛(23)が、25日の名古屋戦(札幌厚別)でJ1新人最多タイの4試合連続ゴールを狙う。24日、札幌・宮の沢での練習に参加して最終調整。同点弾を挙げた21日大分戦(1△1)から中3日だが「2日休んでしっかりコンディションは整えられた。しっかり継続して点を取っていきたい」と意欲を見せる。

四半世紀ぶりの記録に挑む。J1リーグ戦で新人最多となる4戦連発は、94年市原(現千葉)FW城彰二、96年鹿島FW柳沢敦の2人だけ。明大から今季加入したアタッカーに、25年ぶり史上3人目の快挙達成への期待がかかる。それでも本人は「気にしすぎるとプレーがブレる。いつもどおりのプレーで得点を取れれば一番いい」と気負わず、臨むつもりだ。

得点感覚は高まっている。現在チーム内得点ランキングは中国へ移籍したFWアンデルソン・ロペスの12得点がまだ最多で、5得点の小柏とMF金子が続く。「得点を取ることで自信はついてきた。ゴール前の落ち着きだったり」。その手応えそのまま、堅守が武器の名古屋のゴールをこじ開けるつもりだ。

得点した5試合は4勝1分けで負けなし。「僕が得点を取ればチームは勝てる。僕が点を取らないとチームは勝てない。しっかり得点というかたちでチームの勝利に貢献したい」と頼もしい。攻撃陣をけん引する覚悟が、ルーキーにはみなぎっている。【保坂果那】

○…ペトロビッチ監督(63)が頭を悩ませている。名古屋戦前日練習中のミニゲームで、MF宮沢にチームメートが至近距離から蹴ったボールが直撃。ふらつき、倒れ込み、練習を切り上げた。練習後に向かった病院での検査で、脳振とうと診断されれば出場できない。指揮官は状態を心配しながら「出場できないとなれば、名古屋戦に向けて私が考えてきたゲームプランを少し変更しないといけない」と話していた。

◆J1の新人4戦連続ゴール 94年市原FW城彰二(鹿児島実高出)がデビュー戦の3月12日G大阪戦(1●4)で初得点を決めると、同23日平塚戦(3○2)で2得点を挙げるまで4試合5得点を記録。96年鹿島FW柳沢敦(富山第一高出)は、8月31日G大阪戦(1○0)でリーグ戦初得点を挙げてから9月21日清水戦まで同じく4戦5発。昨季は川崎FのルーキーMF三笘薫(筑波大出)が3戦連発で途切れた。