北海道コンサドーレ札幌は30日、札幌U-18DF西野奨太(17)と10月1日からのプロ契約締結を発表した。高校2年でのトップ昇格で、現役高校生でのプロ契約はクラブ史上初。U-12から下部組織で育った生え抜きはオンライン取材に応じ、「このチームのトップチームでプロ選手としてスタートしたいとずっと思っていた。それが実現できて素直にうれしい気持ち」と笑顔で話した。

対人の強さが武器。今夏、日本クラブユース選手権で20年ぶりの準優勝に貢献した。U-17日本代表に選出されている有望株で、今季は2種登録で7月7日天皇杯3回戦長崎戦(1●2)で公式戦デビューを果たしている。三上大勝GM(50)は「高校生のレベルを超えている。ぜひ世界で戦えるような選手になって欲しい」と評価する。

異例の飛び級はクラブからの期待の表れだ。過去には09年MF古田、10年MF荒野、16年FW菅が高校3年時にトップチームに同行したが、2種登録。西野については「より1年でも早くさらに高いレベルで日常のトレーニングを行うことが彼の成長につながる。このタイミングでの契約は1つの冒険になるかもしれないけど、やってみる価値は十分にある」(同GM)と、進級を待たずに決断された。

通っていた札幌丘珠高から通信制の飛鳥未来高へ転校し、1日以降はトップチームの一員として練習に参加する。西野は「より責任と覚悟を持って取り組もうという気持ち。年齢は関係なく堂々としたプレーを見せられるように頑張りたい」と誓っていた。【保坂果那】

◆西野奨太(にしの・しょうた)2004年(平16)5月28日、札幌市生まれ。幼稚園時代にサッカーを始め、札幌中沼小3年から札幌U-12入りし、同U-15、同U-18に所属。今季は2種登録としてルヴァン杯2試合でベンチ入りし、天皇杯1試合出場。利き足は右。背番号47。家族は母と兄2人、妹。181センチ、73キロ。