全日本高校女子サッカー選手権静岡県大会が2日に開幕する。県内で最も早く女子サッカー部を創設した桐陽は、13大会ぶりの全国大会出場を果たして古豪復活をアピールするつもりだ。

1990年(平2)に創部し、05年度には全国3位に輝いた実績もある。だが、近年は藤枝順心、磐田東、常葉大橘、東海大静岡翔洋などの中西部地区の強豪に屈し、全国舞台からは08年度を最後に遠ざかっている。5月の県総体は準々決勝で翔洋に敗れた。主将のMF関野里音(3年)は「最近は、県の上位4チームが決まっている。それを崩せるのは、桐陽だと思っている」。4強の間に割って入り、巻き返しを狙う。

実戦経験の少なさをチーム一丸でカバーする。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、対外試合は7月の皇后杯全日本選手権県大会が最後。練習試合も行えず、ぶっつけ本番で今大会に臨む。創部から指揮を執る吉岡太平監督(54)は「コンディションにも差がある。交代選手も含めて、全員の力を合わせる必要がある」と強調した。

初戦となる3日の2回戦では、藤枝西と対する。桐陽の持ち味は、俊足のアタッカー陣を生かした攻撃。パスの供給役となるボランチの関野は「まずはベスト4の壁を突破する。そこを乗り越えなければ、全国大会も見えてこない」と意気込んだ。【古地真隆】