川崎フロンターレはFC東京との「多摩川クラシコ」を1-0で制して、今季初めてリーグ戦6連勝とした。

ルヴァン杯とACLの敗退はあったが、その後「勝負の5連戦」と銘打った5試合を全勝で終えた。鬼木監督は「スポーツは気持ちだと思っているが、それをすごく感じさせてくれた5連戦だった。成長が見られる試合が多く、本当に頼もしかった」と表情を緩めた。

新戦力FWマルシーニョが早期にチームに溶け込んだことや、DF谷口、FW旗手らけが人が復帰したことが追い風となった。韓国でのACLから帰国後5連戦のラストで、DF登里は「情けないくらい疲れていた」と全員の気持ちを代弁した。何度もGKとの1対1のピンチをつくられたが、DFジェジエウや車屋の体を張ったカバーでしのいだ。約1カ月ぶりの完封勝利と、守備陣にも勢いが付いた。

帰国後の隔離期間を経て、ようやく家族に会えたのは2日前。登里は「立て続けに敗退したことと、隔離含めて精神的にもめいった。今までにないくらい、相当(精神面が)削られていた」と正直に明かした。それでも王者は、今季最大の勝負どころを、見事な精神力で乗り切った。リーグ戦は残り6試合。いよいよ優勝の2文字が見えてきた。【杉山理紗】