今季限りでの現役引退を発表したセレッソ大阪の元日本代表FW大久保嘉人(39)が27日、ホーム最終戦の名古屋グランパス戦に臨む。最終節の12月4日、敵地清水エスパルス戦は残すが、本拠地ヨドコウでサポーターに最後の別れを告げる。試合前日の26日、小菊昭雄監督(46)がオンライン取材で「勝って送り出したい」と熱くコメントした。

現在2連敗中のC大阪にとっては、残り2戦で11位から1桁順位浮上へ、この名古屋戦は負けられない。同時にレジェンド大久保の集大成の場にもなる。

「嘉人とは個人的にも長い付き合いで、とにかく明日の最終戦、1つ勝って送り出したい。その気持ちでいっぱいです」

大久保は今季ここまで27試合6得点で、最近5試合は先発がない。今回も後半からの途中出場が濃厚で、現在J1最多得点記録の191ゴールから上乗せできるか注目だ。

「私から言えるのは、最終戦だから、引退だからは(大久保の起用法に)一切関係なく、とにかく勝って送り出したい。そのためのメンバー選考になる」と断言する小菊監督。

22日に行われた大久保の引退会見は「(生配信された)YouTubeを見ました。彼から出てくる一言の重みは、私の胸にも突き刺さった。嘉人という偉大な選手と、最後に選手と監督という縁があったことに感謝しております」。

試合後は引退セレモニーも開催予定。“チームは家族”が合言葉のC大阪にとっては、クラブの歴史に刻むべき試合になる。【横田和幸】