コンサドーレ札幌が柏レイソルを3-1で下し、今季ホーム最終戦で6試合ぶりの勝ち点3を手にした。8月に加入したスロベニア人FWトゥチッチ(25)が来日初ゴールを含む2得点。2点目はJ1通算2万4000号だった。今季限りで退団するFWジェイ(39)のラストゲームに花を添えた。

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トゥチッチに待望のゴールが生まれた。前半13分、MFチャナティップからパスを受け、ペナルティーエリア内で左足を振り抜いた。ゴール右に決めて先制した。「ゴールが勝利につながったことがうれしい。やっと決めたって感じ」と、笑顔で初のヒーローインタビューを受けた。2-1の後半2分にもMF金子からのパスに左足を合わせて流し込んだ。J1通算2万4000号のメモリアル弾でダメ押しした。

助っ人ストライカーのバトンは引き継がれた。昨季J1通算2万3000号を決めたジェイの、札幌での最後の試合。8月の合流初日から英語でコミュニケーションを図ってきた先輩の花道。今季最多1万3768人が集まったスタンドに向かって「みんなでもう1回拍手して」と呼びかけ、感謝の思いを見せていた。

得点後には左手にキスするパフォーマンスで、観戦していた愛妻イナさん(22)へささげた。シーズン残りわずかでも一緒に過ごすために日本に呼び寄せた。隔離明けの今月14日から札幌で暮らし、「きれいだから連れて行きたい」と話していた大通公園などでデートしている。食事面などでのサポートで心身も充実し、結果に表れた。

来季へつながる2発とする。そのためにも「次の試合も点を決めたい」と最終節の横浜FC戦での連発を誓っていた。【保坂果那】

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DF西野奨太(17)が後半ロスタイム1分に投入され、リーグ戦初出場を果たした。17歳183日でクラブ最年少リーグ戦出場記録を更新。これまではMF荒野の17歳187日だった。クラブ初の高校2年生でのプロ選手は「ずっと目標、夢見てきた舞台でデビューできたのはうれしい。拓馬君を抜けてうれしい気持ちと、記録を持った選手としてこれから恥じないプレー、活躍をしないといけない」と振り返っていた。