ベンチの采配などに不満を示し、6日から謹慎処分中のセレッソ大阪MF乾貴士(33)が、12日の時点でも処分が続いていることが分かった。1週間がたったこの日の練習も参加は許されなかった。

クラブ幹部は日刊スポーツの取材に対し、謹慎が継続中だと認めた上で「明日(13日)に解除されるか、されないかも分からない」と説明。乾本人とクラブの話し合いについても明言を避けた。

5日のJ1リーグ柏レイソル戦(ヨドコウ)に先発した乾は、0-1で迎えた後半17分に途中交代を命じられ、ベンチに戻った際、小菊監督らの手を払いのけ、交代に対する不満の態度を示した。

事態を重くみたクラブは5日の試合後、乾に練習を含めた当面の謹慎処分を言い渡した。翌6日のオフをはさみ、7日の練習から参加を許さず、10日のヴィッセル神戸戦(ノエスタ)もベンチ外だった。

小菊監督はこの日、13日のルヴァン杯1次リーグ鹿島アントラーズ戦(ヨドコウ)に向けたオンライン取材に応じ、乾の件に関しては「ノーコメントにさせていただきたい。しっかりと競争しながら、準備している選手で勝利をつかみたい」とだけ答えた。

昨年8月に欧州から10年ぶりに復帰した乾は、今季からクラブの象徴である背番号8に変更し、チームの副主将に就任。仲間の手本になるべき存在で、実際にJ1では5試合3得点と結果も出していた。

乾は11年5月にも、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)のガンバ大阪戦で、前半だけで交代を命じられ、ハーフタイムに控室で激高。その態度を見た当時のレビークルピ監督が激怒し、長期の謹慎処分になっている。