京都が、敵地で柏に2-0で勝利した。

前半13分に自陣からつなぎDF荻原拓也(22)が右足で先制。後半3分にはFWピーター・ウタカ(38)がこぼれ球を押し込んだ。ウタカは得点ランク単独トップの今季7点目で勝利に貢献した。新型コロナウイルスの陽性判定を受けて曹貴裁監督(チョウ・キジェ、53)が不在の中、38歳はフル出場。浦和との開幕戦以来となる無失点勝利で5位に浮上した。

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38歳のウタカが鋭く反応した。1-0の後半3分、ゴール前のこぼれ球を、相手DFより先に左足で押し込んだ。元ナイジェリア代表が3戦連発、得点王争いトップの7点目で快勝に導いた。しかもチーム戦術である前線からの守備も手を抜かずにフル出場。17歳離れた21歳のMF福岡は「本当に38歳なのかと思うくらい走ってくれますし、頼もしすぎます」と絶賛した。

世界各地でプレーした。ベルギー、デンマーク、中国…。国内でもJ2を含めて6クラブを渡り歩いた。16年には広島でJ1得点王(19得点)に輝いた。20年にJ2京都に加入。昨年は攻守にハードワークを求める曹監督の要求に応えながら40試合21得点。12年ぶりのJ1復帰に貢献した。

久々のJ1でゴールを量産する38歳。元スペイン代表FWダビド・ビジャ氏は神戸で引退した19年に38歳で13得点を挙げた。ウタカがペースを維持できれば、ビジャ氏のゴール数を上回ることは確実。またランクトップを守り続ければ、93年FWラモン・ディアスの最年長得点王記録(34歳)も大幅に更新する。世界的なストライカーである2人と歩んできた道は違うが、苦労を重ねた38歳は記録に近づいていく。【平山連】