藤枝明誠が“再起戦”を勝利で飾った。磐田東に敗れた5日の県総体決勝後、初の公式戦で中京(岐阜)に4-0。松本安司監督(52)は「『切り替えられた』という姿を見せるためにも、今日は負けるわけにいかなかった。勝ったことは良かった」とうなずいた。

DF松本有真(3年)が口火を切った。0-0の後半9分、右CKにニアサイドで反応。頭で合わせ、豪快にネットに突き刺した。「良いボールが来たので、合わせるだけだった」。貴重な先制点を契機に、攻撃陣が躍動。FW林賢人(2年)の2得点など、後半だけで4点を奪った。

先週末に喫した今季公式戦初黒星のショックを拭う、無失点勝利。松本は「1週間、練習中もどこか雰囲気がおかしかった。この勝ちは大きいと思う」。林も「勝って、悪い流れを止めたかった。良かった」と安堵(あんど)した。

勝ち点3を積み上げ、無敗(5勝1分け)の首位をキープ。東海総体を挟んで迎える25日の次節は、帝京大可児(岐阜)と対する。DF山本蒼太主将(3年)は「まだ指示が出てから動いている。もっと自分たちで試合を運べるようにならないと」と成長を誓った。新たな1歩となる快勝だった。【前田和哉】