鹿島アントラーズは、サンフレッチェ広島に0-2で敗れ、5戦未勝利で4位に後退した。

前節の横浜F・マリノス戦はわずかシュート2本で無得点。この日は、シュート5本を放ち、数多くのチャンスをつくったが得点には結びつかず、逆に終盤に2失点し、2戦連続の完封負けとなった。

攻撃もロングボールが主体。ただ、FWエヴェラウド、鈴木優磨、アルトゥール・カイキがロングボールをうまくおさめ、広島の守備陣を困らせていたのは事実だった。広島の選手からも「想像以上にロングボールが多かった。守りづらくて嫌だった」との声が上がったほどだ

だが、相手の嫌なところにボールを入れて好機をつくるも、ゴールを割れない深刻な得点力不足に陥っている。鹿島のレネ・バイラー監督は「現状、決定力不足に苦しんでいる」と上田の穴の大きさを嘆く。指揮官は「鹿島が再構築していく中で、また輝いた時代を取り戻すために、1つ1つ課題を克服しないといけない状態。試合も拮抗して、情熱的な試合で最後まで盛り上がった試合。その中でも勝ち点を取れなかったのは残念」と振り返った。

試合後は、ゴール裏のサポーターから内容をたたえる拍手が起こった。DF三竿健斗は「ここ最近の中では、途中までは勝つ確率が高いサッカーはしていた。そこを評価してくれたのはうれしいですけど。でも、負けた後に拍手が起きるのは鹿島の選手としては少し、サポーターに申し訳ない。負けたのに内容をたたえられるのは、結果を求められるチームでアル鹿島においては…。僕が経験してきた中ではそういうことが起きると、なおさら申し訳ない気持ちになる。早く結果で見に来てもらえるようにしたい」と苦境に打ち勝つことを誓った。