鹿島アントラーズの強化担当である吉岡宗重フットボール・ディレクター(FD)が7日、レネ・バイラー監督の解任と岩政大樹新監督就任に関し、オンラインで取材に応じた。

吉岡FDはバイラー監督の解任理由に「マネジメント方法と選手評価の違い」を挙げた。

欧州では、試合前日の練習は先発とベンチ入りメンバーで集中的に行う。当初、鹿島でも同様な指導をしていたが、一体感を大切にするクラブの方針もあり、ここはバイラー監督が歩み寄り、試合前日も選手全員で行うことになった。吉岡FDは「小さいことだが、チームを構築する上でのマネジメント。そういった落としどころはなかなか見つけづらくなってきた」とし、「一番大きかったのは選手評価の違い。私たちが考えているいい選手の評価と、レネ監督の選手評価の基準に相違があったのが事実。現有戦力の評価基準の違いもあった。そこに関しては互いに擦り合わせることが難しかったなと思います」と振り返った。

ミーティングでは混乱を招いたことに、強化担当として選手やスタッフの前で「私自身の責任」と謝罪した。岩政監督の就任に関しては「優秀な能力になる要素は持っている。成長していくためにもクラブのサポートは必要不可欠。彼がいい監督になっていけるように、クラブ全体で支えていく。彼自身に長くやってほしいという願いはある。彼が成長できる環境を考えて一緒になって鹿島のサッカーを再構築することを期待している。」と長期政権を支える意向を示している。

現在、ベンチを含めメンバーを見ると、負傷者もおり、潤沢な戦力とは言い難いが、補強に関しては慎重だ。バイラー前監督のまな弟子だったFWエレケは、バイラー監督の解任の事情を理解した上で合流予定。吉岡FDは「補強は今いるメンバーの能力を最大限発揮してほしいと。現状は今いる選手でチーム力高めていく」と話した。