俊輔の尊敬する後輩は、かたくなに帽子を脱がなかったあの人だった。今季限りで26年のプロ生活に幕を閉じるJ2横浜FCの元日本代表MF中村俊輔(44)が10日、神奈川・横浜市内で引退会見を開いた。気になる後輩の選手を尋ねられると「長友さんですね」と言った。日本代表DF長友佑都(36=東京)は9日、W杯カタール大会へ向けて成田空港から出国。保安検査場でも、現地のホテルに入る際も、帽子を取らず「W杯ヘア」はお披露目しなかった。

俊輔の尊敬する部分は長友の話題を集める部分ではなく、サッカーへのハングリーさ。「彼のビッグクラブへ行く階段と言うか、初めは明治大学で太鼓をたたいていて、そこからFC東京の強化指定になって、東京の一員となって、代表にも入って、イタリアでインテルに加入。年数に対する階段の成長の仕方がすごい。それについてしゃべったり、彼の向上意欲、私生活からのサッカーの姿勢、そういうものは、僕も学ぶ点がたくさんあった。彼は尊敬出来ます」と話した。