6季ぶりにJ2を戦う清水エスパルスが6日、静岡市内のIAIスタジアム日本平で新体制発表会見を行った。

フロントは山室晋也社長(62)と大熊清ゼネラルマネジャー(GM、58)が出席。現場トップのゼ・リカルド監督(51)も含めた3人は1年でのJ1復帰を公約に掲げた。その上で、2027年にJ1優勝を目指すクラブのビジョンを明示。「強い清水」の再建を誓った。

今季に懸ける思いを表現した。山室社長が発表したスローガンは「STRONG WILL」。強い意志のもとで戦う覚悟をスローガンに込めた。さらに、クラブの抜本的な体質改善にも着手する意向で「劇的に変わったことを言わしめるきっかけにしなければいけない」と語気を強めた。

ただJ1に戻るだけがクラブの目標ではない。27年までの5カ年計画で3本の柱を掲げた。経営面は強固で安定的な基盤を構築し、5年間で売上高9億円を増やす目標だ。さらに、サポーターやスポンサーとのつながりをこれまで以上に強固なものとし、より地域に密着したクラブ経営で商圏を拡大していくという。3本の柱で最も重要な指針は「強い育成型クラブ」の再建。大熊GMは「強いチームになってJ1に戻る。そこはアカデミーも含めて」と強調した。

今後、クラブが目指すスタイルは攻守で相手を上回る「アクションフットボール」。意図的にボールを動かし、守備も意図したプレスでボールを奪う戦いを徹底するという。同GMは「4種(小学校年代)からトップまで一貫性を持って共有していく」と説明した。

リカルド監督も「目標は1つ。昇格のみ」と宣言。J2降格の責任は誰ひとり取ることはなかったが、山室社長は「今年結果を出すことが1番の責任の取り方。そこを担保したということ」と言い切った。今季はクラブ再建の第1歩となるシーズン。フロントも現場も強い意志のもとで1年を戦っていく。【神谷亮磨】

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