浦和レッズは14日、さいたま市内でトレーニングを公開し、今季から指揮を取るマチェイ・スコルジャ監督(51)が、コロナ規制緩和後の楽しみを明かした。

18日のJ1アルビレックス新潟戦(浦和駒場)に向けて、この日は就任後初めて、記者に囲まれる形での取材に対応。大勢のサポーターが見守る中、「私にとっては非常にいいこと。選手たちにプラスアルファのプレッシャーを感じさせることができる」と話して笑わせた。

13日から新型コロナウイルス対策のマスク着用ルールが緩和された。さまざまな制限が減ったことでやってみたいことを聞かれたスコルジャ監督は「来週、フジサーキット(富士スピードウェイ)に行きます。ジェームス・ハントたちが伝説的なレースが行ったサーキットです」と目を輝かせた。

静岡県にある富士スピードウェイは、F1の歴史に残るたくさんのレースが行われてきたコース。F1好きな指揮官は「9月24日の日本グランプリも楽しみ」とさらに声を弾ませた。

F1とサッカー。「全く特徴が違うもの」と話したが、共通点もありそうだ。「F1は限られた時間の中で、レースの戦術の判断を下すのが面白い」。サッカーの指揮官も目まぐるしく変わる試合展開の中で、戦況を読んで選手たちに的確な指示を与えることが大切だ。

「『いつタイヤを替えるのか』は、サッカーで言えば『いつ選手を替えるのか』なのかもしれないね(笑い)」。実際に、4日のC大阪戦(浦和駒場)では後半32分に送り出したMF安居が、わずか5分後に決勝ゴールを挙げる活躍を見せた。大好きなF1でも指揮官の目が養われているのかもしれない。

猛スピードで走行するF1のように? 一瞬の速度を計測する「スプリント数」で、浦和はここまで1試合平均161回でリーグ3位。スコルジャ監督が掲げるハイプレスが浸透してきている証拠だ。開幕連敗スタートから連勝を飾り、新潟戦で3連勝を決めて一気にスピードに乗りたいところ。再びガソリンをチャージして、J1のレースに挑む。【磯綾乃】