清水が歴史に残る1勝を挙げた。ホームでいわきFCに9-1で圧勝。2016年のザスパクサツ群馬戦(8○0)で記録したクラブ最多得点を更新した。MF中山克広(26)と、FWチアゴ・サンタナ(30)が3得点。1試合で2人が同時にハットトリックを達成したのもクラブ史上初の快挙となった。藤枝は2-3で山形に逆転負け。ジュビロ磐田は、1-0でジェフユナイテッド市原・千葉に勝利した。

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清水があいにくの雨を吹き飛ばすド派手なゴールラッシュを見せた。それも、最初から最後までお祭り騒ぎだった。

口火を切ったのはMF乾貴士(34)。前半2分、右クロスを右足で合わせて先制すると、中山は前半だけで2得点。「後半も何かいける気がした」と、予感していた。5点リードで迎えた後半12分、スルーパスから左足でチーム6点目を奪い、自身初のハットトリックを達成。さらに会場の熱気を上げたのはエースの3連続得点だった。

サンタナは同26分と同40分に追加点を決め、ロスタイムにPKでダメ押し弾。クラブ最多得点を更新した直後に試合終了の笛が鳴り響いた。3発の「固め打ち」で今季6得点目とした助っ人は「ハーフタイムにもっと点を取ろうという話が出ていた」。攻撃の手を緩めずにゴールを量産。試合後の「勝ちロコ」では中山と2人で歓喜のダンスも披露した。

歴史的な1勝で順位は7位に浮上。4月上旬に19位だったチームが7戦負けなし(5勝2分け)と驚異的なV字回復を見せている。ただ、秋葉忠宏監督(47)は手放しでたたえなかった。「1失点は全くいらない。そこはお説教しなければ」。勝っても手厳しいのはさらに高みを見据えている証拠。「もっといいものを見せられるようにやっていきたい」と引き締めた。

最大で9連休となった今年のゴールデンウイーク最終日にクラブ最多の「9発」。藤枝との次戦に向け、これ以上ない弾みをつけた。【神谷亮磨】